この記事はTCU-CTRL場外乱闘 Advent Calendar 2018 14日目の記事です。

13日の記事はこちらです。

foruthia.hatenablog.com

うごメモの存在は知りませんでしたが、新サービスのうごメモが失敗した理由に、表現の幅が広がったこと(色は少ないほうがよかった)を挙げていたのが面白かったです。制限されていたほうが面白いものが作れるということなのでしょうか。文章を見るに、フォルティア氏もうごメモを作る側すなわちクリエイターだと思うのですが、作る側からこういった言葉が出るのはおもしろいですね。

去年書いた記事の補足と今年プレイしたゲームの感想を書きます。スペースを埋めるために司馬遼太郎の感想も書きます。

去年の補足

前回の記事ではロジスティック写像確率密度関数をn等分するパラメータの一般項をあらわす式\eqref{eq:yyy}を紹介して終わりました。

\begin{align}
\label{eq:yyy} a_{k}=\frac{1}{4} (2+(-1)^{\frac{n-k}{n}}-(-1)^{\frac{k}{n}})
\end{align} 

 -1の累乗が気持ち悪いのでなんとかします。
使うのはオイラーの公式です。

\begin{align}
\label{eq:eu1} e^{i \theta}=cos \theta + isin \theta
\end{align} 

 \theta = \piをぶち込むと有名なオイラーの等式になります。

\begin{align}
\label{eq:eu2} e^{i \pi}=cos \pi + isin \pi
=-1
\end{align} 

よって以下の式が成り立ちます。

\begin{align}
\label{eq:k} (-1)^{\frac{k}{n}}=cos \frac{\pi k}{n} + isin \frac{\pi k}{n}
\end{align} 

\begin{align}
\label{eq:nk} (-1)^{\frac{n-k}{n}}=cos \frac{\pi(n-k)}{n} + isin \frac{\pi(n-k)}{n}
\end{align} 

式\eqref{eq:k},\eqref{eq:nk}を\eqref{eq:yyy}にぶち込みます。

\begin{align}
\begin{split}
\label{eq:akk} a_{k}& =\frac{1}{4} (2+cos \frac{\pi(n-k)}{n} + isin \frac{\pi(n-k)}{n}-(cos \frac{\pi k}{n} + isin \frac{\pi k}{n})) \\
&= \frac{1}{4} (2+cos(\pi - \frac{\pi k}{n}) + isin(\pi - \frac{\pi k}{n})-(cos \frac{\pi k}{n} + isin \frac{\pi k}{n})) \\
&=\frac{1}{4} (2-cos\frac{\pi k}{n}+isin \frac{\pi k}{n}-cos \frac{\pi k}{n}-isin \frac{\pi k}{n}) \\
&=\frac{1}{4} (2-2cos\frac{\pi k}{n}) \\
&=\frac{1}{2} (1-cos\frac{\pi k}{n}) \\
\end{split}
\end{align} 
わりときれいな式になりました。

ロジスティック写像確率密度関数の式はこんなでした。

\begin{align}
\label{eq:logp} p(x)=\frac{1}{\pi \sqrt{x(1-x)}}
\end{align} 

先ほど式変形した a_{k}は\eqref{eq:logp}をn等分するパラメータなので次の等式が成り立つはずです。

\begin{align}
\label{eq:Pin} \int_{a_{k}}^{a_{k+1}} p(x) dx = \frac{1}{n}
\end{align} 

\eqref{eq:logp}の積分結果は\eqref{eq:Px}になります。

\begin{align}
\label{eq:Px} \int_{}^{} p(x) dx=\frac{2 \sqrt{x-1} \sqrt{x} \log(\sqrt{x-1}+\sqrt{x})}{\pi \sqrt{-(x-1)x}} + constant
\end{align}

\eqref{eq:Pin}をこねくり回してみたのですが、自分の脳みそではうまく証明することができませんでした。超絶暇な人はチャレンジしてみてください。そしてぜひ結果を教えてください。

申し訳程度の数学要素終了。以下本編

今年プレイしたゲームの感想

今年遊んだゲームの感想を垂れ流します。ネタバレがあったりなかったりするので注意してください。

ソウルシリーズ

いつかやろうと思っていたゲーム群である。3→ブラッドボーン→1→2と滅茶苦茶な順番で遊んだ。デモンズソウルのリメイクはまだですか。

ダークソウル1(リマスター版)

3とブラッドボーンをクリアした後だったために余裕でクリアできた作品...になるはずだった
実際にはゲーム全編を通してキャラクターのモッサリ感に常に苦しんでいた。他作品と比較して篝火(コンティニューポイント)が少なく、移動やボスとの再戦がめんどくさい。対人要素が人気なのか、侵入プレイヤーはガチ勢が多く、エリア攻略中でも容赦なくぶち殺されまくった。つまらなくはないが2018年になりわざわざ遊ぶほどの作品ではない気がした。鐘のガーゴイルとシースは絶対に許さない。

ダークソウル2

巷ではなにかと不評な作品だが個人的にはかなり楽しめた。他作品と比べるとマップの形状や敵の動きが単調であり、特にボス戦はあっけないものが多かった。アクション要素はつまらないものの、マップや敵・装備品の多彩さでは他作品の追随を許さず、RPGとしてかなり楽しめた。ダークソウルというのはアクション・戦闘と同じくらいに探索がおもしろいゲームだと思っている。この探索要素という点でいえばシリーズ屈指の楽しさなので普通に良ゲーだと思います。ついでにグレートソードがかっこいい。余談だがソウルシリーズを遊ぶ際にはオンライン環境で遊んでいるため、他プレイヤーに侵入されたりする。だがしかし、2ではシリーズで唯一ゲームプレイ全体を通して1度も侵入を受けなった。過疎化が凄まじい。

ダークソウル3

普通におもしろい。ユニークな武器が多く、戦闘が楽しい。ファランの大剣で敵の集団に突っ込んで調子に乗り、侵入プレイヤーにパリィされて殺されるのはよくある話である。また、ボスが強い。ミディールはまじで頭おかしいと思う。

ブラッドボーン

問:盾に頼り切った人間が盾を縛るとどうなるか?
答:死ぬ
とにかくスピード感がすごい。盾がつかえないため、基本的には攻撃を避けるorさっさと敵を倒すしか選択肢がない。反射神経弱者としてはつらいものがあった。慣れてくると内臓攻撃が楽しい。3と同じくボスが強い。冒涜アメンドーズはまじでキチガイだと思う。この間のセールでDLCを買ったが未着手である。まくら大先輩がガチギレしたボスが登場するとのことで楽しみである。

ラチェット&クランク THE GAME

初代作品のリメイクということでストーリーが大幅に変わりグラフィックが超絶進化した。PS2時代に1~3を狂ったように遊んだ身としては感慨深いものがあった。PS2時代でもグラフィックのきれいさに驚いたものだが、PS4版でも驚かされた。過去作を遊んでいるとニヤリとできるネタも多く、ファンサービスに満ちた作品であった。だが純粋なアクションゲームとしての楽しさは過去作には及ばない。ゲーム自体もボリューム不足感が残念だった。他作品リメイクの際には改善されていることを期待する。

ニーアオートマタ

稀代の尻ゲー。ストーリーはよくわからんかった。

モンスターハンターワールド

人生において初めてまともに取り組んだモンハンである。下位の初見アンジャナフが楽しさのピークだった。最近ではDLCに備えてちまちまプレイしている。慣れるとバゼルギウスが仲間に思える。受付嬢はうざい。ナナは死んどけ。

アンダーテール

求アズゴア弱化パッチ

Dead Cells

ローグヴァニアとかいう謎ゲー。1プレイ1時間ほどで遊べ、ビルドや装備次第でプレイスタイルが大きく変わるのが楽しい。周回プレイによるハクスラ要素もよい。以前にナイトメアまでクリアしたが最近のパッチで高難易度のオワタ式度合いが加速した。攻略記事を書く程度にはハマった。個人的には不思議のダンジョンのようにマップをもっとランダムにしてほしかった。

司馬遼太郎の感想

今年になり司馬遼太郎の作品を読み始めた。きっかけは今年春の中国・大連への訪問である。帰国してなんとなく坂の上の雲を読み始めた。その後は項羽と劉邦燃えよ剣を読んだ。以下簡単な感想。

坂の上の雲

明治維新後~日露戦争終結までを描いた作品である。作中で強く印象に残っているのはロシア帝国の腐敗である。普通ならば絶対に負けない戦争なのに、官僚が互いに足を引っ張りあうことであれほど状況が悪化するのは驚きである。また、戦闘描写もすさまじい。日本海海戦の緊張感は半端じゃない。戦艦同士が遠距離で徹甲弾を撃ち合うのだが榴弾と異なり目に見えて射撃の効果がわからないのである。測量機器も発達していないため、自軍の攻撃が有効なのかがわからない。しかし、敵軍の砲弾はこちらに命中し、甲板では死者が大量に出るのである。自軍が極端に不利な錯覚に陥りつつも、戦闘を継続する船員たちの精神力がすごい。まさしくこんな感じ
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項羽と劉邦

古代中国版なろう小説。どんな突拍子もない物語でも、ご都合主義な物語でも、劉邦と比較すると現実的と思える程度にぶっ飛んでる。

燃えよ剣

新選組土方歳三の生涯を描いた作品である。全編にわたりやたらと文章がかっこいい。特に、新撰組内(土方歳三佐幕派)から脱した伊東甲子太郎率いる倒幕派を粛正する際の文章がかっこいい。伊東の死体で敵7人をおびき寄せ、土方率いる新選組40人がリンチするシーンにおける文章である。伊東派7人のうち、4人は早々に逃げ生き延びたが、残り3人は死ぬまで戦った。

死んだのはすべて一流の使い手であった。かれらは脱出しようとしても、剣がそれをゆるさなかった。剣がひとりで動いてはつぎつぎと敵を斃し、死地へ死地へとその持ち主を追い込んで行った。

皮肉にも、この文章は晩年の土方歳三の運命を暗示している。もはや官軍の勢いを止められず、死ぬとわかっていても自分のプライドを優先して戦い続けたのである。

以上で終わります。ありがとうございました。
次回はうろん君です。よろしくお願いします。